溶かさず削るからこそ、活かせる素材の個性がある。
ZENITHは、削り出しという製法だけでなく、素材そのものにも強いこだわりを持っています。
今回は、その素材へのこだわりについて整理してお話しします。
製法と素材、この二つが噛み合って初めて、狙った打感やサウンドが実現します。
溶かさず削ることで、素材の個性を活かす
削り出し加工は、インゴットを溶かすことなく、そのままの状態で切削していく製法です。
鋳造のように金属を一度溶かして型に流し込む工程を挟まないため、素材が本来持っている密度や特性を損なうことなく、そのまま製品へと落とし込むことができます。
スタンダードモデルに採用されているSUS303Pも、この製法との相性の良さから選ばれている素材です。
303Pという、磨き上げられた素材
ZENITHでは、快削性と耐食性に優れたSUS303に、特殊な処理を加えることで、プレミアムな303Pという素材へと仕上げています。
標準的な素材を土台にしながら、そこに独自の技術を重ねていく姿勢が表れています。

JPS-S、JPS-Mという、選び抜かれた素材
最高級モデルには、JPSと呼ばれる素材が採用されています。
JPSは、ゼロから配合を作り出したオリジナル合金ではなく、国内の金属メーカーとのネットワークを活かし、必要な物理特性を仮説として立てながら、テストを重ねて選び抜かれた素材です。
振動を左右する物理特性にも着目して選定されたJPS-SとJPS-Mは、ソリッドな芯の強さを持つSと、マイルドで柔らかな感触を持つMという、対照的な個性を備えています。
打感の正体である振動をコントロールするという発想から生まれた、素材選びの到達点だと言えます。

素材選びも、フィッティングの一部として捉える
ZENITHでは、素材とミーリングの組み合わせを、性能面のフィッティングとは別の軸、いわば打感とサウンドのフィッティングとして位置づけています。
数値だけでは測れない感触の好みまで含めて一本を選べることが、素材へのこだわりが生み出す、もうひとつの価値です。
ここがポイント
溶かさず削ることが、素材の個性を守る:
鋳造とは異なり、密度や特性を損なわずに製品へ落とし込めます。
303Pは磨き上げられたスタンダード素材:
SUS303に特殊な処理を加え、プレミアムな素材へと仕上げています。
JPS-SとJPS-Mは選び抜かれた到達点:
振動という物理特性に着目し、独特な打感を実現する素材です。
素材へのこだわりが、打感という価値を形づくる
打感やサウンドという感覚的な価値は、素材選びという地道な積み重ねによって裏付けられています。