金型を使わず、金属の塊から一本ずつ削り出す製法。
削り出しパターとは、金型を使わず、一枚の金属の塊から直接ヘッドの形を切削して作り上げるパターのことです。
今回は、この削り出しという製法がどのようなものなのか、その基本からお話しします。
市場に並ぶパターの多くは、金型に金属を流し込んで成形する量産パターです。
ZENITHは、これとはまったく異なる考え方でパターづくりに取り組んでいます。
製法の違いは、単なる作り方の違いにとどまらず、精度、打感、そして一本ごとのカスタム性にまで大きく関わってきます。
鋳造ではなく、削り出しという製法
一般的なパターの多くは、鋳造と呼ばれる製法で作られています。
溶かした金属を金型に流し込み、冷やして固めることで、比較的低コストで大量に生産できるのが特徴です。
一方、削り出しパターは、インゴットと呼ばれる金属の塊を、マシニングセンタと呼ばれるCNC加工機で少しずつ切削しながら、設計図通りの形に仕上げていく製法です。
金型を一切使わないため、量産には向きませんが、精度とディテールの再現性において鋳造を上回ります。
この二つの製法は、どちらが優れているというよりも、目的が異なるものだと言えます。
鋳造は効率よく同じ形を作ることに向いており、削り出しは一本ごとに異なる仕様を精密に再現することに向いています。

削り出しだからこそ実現できること
どこから見ても美しいフォルムを、寸分の狂いもない設計通りの数値で再現できるのは、削り出しならではの強みです。
また、設計変更や微調整も、金型を作り直す必要がなく、切削プログラムを変更するだけで対応できます。
この自由度の高さが、フィッティングを前提としたものづくりを可能にしています。
航空宇宙部品加工のプロ集団が手がける
ZENITHは、岐阜県瑞浪市で航空宇宙部品を手掛けてきた金属加工のプロ集団によって、構想から3年の時を経て誕生しました。
航空機部品で培われた精度への飽くなきこだわりが、そのままパターづくりに応用されている。
これが、ZENITHの削り出しパターの原点です。
量産では対応できない、一本ごとの違い
金型を使う量産パターは、同じ形を効率よく作ることに長けている一方で、一人ひとり異なるスペックに応じて形状を変えることには向いていません。
金型を作り直すには、大きなコストと時間がかかるためです。
削り出しであれば、切削プログラムを変更するだけで、長さやライ角、重心位置といった細かな仕様を、一本ごとに変えることができます。
フィッティングによって導き出された数値を、そのまま忠実に一本のヘッドへ落とし込めるのは、この製法があってこそです。

ここがポイント
鋳造ではなく削り出し:
金型を使わず、金属の塊から直接切削してヘッドを作り上げます。
金型の限界を超えた精度:
フランジやトウの繊細な造形も、設計通りに再現できます。
航空宇宙部品加工の技術が原点:
岐阜県瑞浪市の金属加工のプロ集団が、3年の構想を経て誕生させました。
一本の金属から生まれる、確かな精度
削り出しという製法は、手間もコストもかかりますが、その分だけ量産パターでは実現できない精度とディテールを一本一本に宿すことができます。
ZENITHでは、この削り出しという製法にこだわり続けることで、フィッティングの数値を正確にヘッドへ落とし込むことを可能にしています。
金型という制約から解き放たれたものづくりは、プレイヤー一人ひとりに向き合う姿勢そのものでもあります。